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ECサイト改善の手順やポイント大解説!CVR・集客増加で売り上げアップ

ECサイト改善の手順や ポイント大解説!CVRや 集客増加で売り上げアップ

ECサイトの競争は年々激しくなっており、
売り上げを維持・増加させるためには定期的な改善が不可欠です。

でも具体的にどう改善したらいいのかわからない…という方は多いのではないでしょうか。

この記事ではECサイトの改善点やその手順を実際の事例と合わせてご紹介します!

ECサイト改善の三要素

ECサイトの売り上げは「訪問数」「購入率」「客単価」の三つの要素の掛け算で定まります。
この3つの数値を上げることを大きな軸として、改善をしていくと効果的です。
それぞれを高めるには以下のような方法が考えられます。

訪問数→集客力を高める、リピート率を向上させる
購入率→ユーザーにとって使いやすいサイトにする
客単価→1ユーザーあたりの購入数を増やす(クロスセル)、または高単価商品を買ってもらう(アップセル)

これらを行うことで、全体の売り上げが上がります。
以下、それぞれの具体的な施策を見ていきましょう。

ECサイト改善施策:集客力を高める

サイトの訪問数を増加するためには、
集客に力を入れること、そしてリピート率を向上させることが有効です。

そのために具体的にできる施策を見ていきましょう。

Web広告で訪問数を増やす

Web広告は訪問数を増やす上で最も即効性がある方法です。
広告を掲載できる媒体は様々で、大きく分けて以下の6種類があります。

・検索キーワードに合わせて検索結果に表示されるリスティング広告
・Webサイトの広告枠に表示される画像や動画でのディスプレイ広告
・一度自社サイトを訪問した人に向けて別のサイト上で広告を表示する
リターゲティング広告
・第三者がユーザー目線で商品を紹介する記事広告(ネイティブ広告)
・Youtubeコンテンツの冒頭や合間に流れるような動画広告
・SNSを用いて宣伝をするSNS広告

ユーザーの傾向を分析し、自社にあったWeb広告を行うことが効果的です。

SNSを利用する

上でも触れたように、SNSを利用することで効果的に集客を行うことができます。
SNSの最大の魅力は拡散力が強いことです。
画像や動画を用いて視覚的なアプローチをしながら、
多くの人に印象深い広告を届けることができます。

SNSを運用する際には、アカウントのコンセプトを定め、
こまめに投稿を行いながらフォロワーを増やすことが重要です。
Twitter、Instagram、Facebookなど、プラットフォームによって
ユーザー層が異なるので、自社のターゲットとユーザーの一致するものを選択しましょう。

SEO対策をする

SEO対策とは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimazation)のことで、
自社のサイトが検索結果で上位に表示させ、検索流入を増やすことを目的に行われる対策のことです。

広告費がかからない点が魅力ですが、効果が出るまでに時間がかかる他、
SEO対策の知識とスキル、サイトを運営する人員の確保が必要となります。

既存ユーザーへの優待施策を行う

既存ユーザーの興味のありそうな商品に対する
クーポン配布や割引セールなどの優待施策はリピーターを増やすことに効果的です。
集客にかけられるコスト感と相談して実施しましょう。

リピーターが増えることで売り上げが安定する上、
新規顧客の獲得よりも広告費や人件費を抑えられます。

ECサイト改善施策:購入率(CVR)の増加

サイトの訪問数が多くても、訪問者の購入率(CVR)が高くなければ売り上げアップには繋がりません。

購入率を上げるためにはユーザーにとって使いやすいサイトにすることが大切です。
以下のような施策を行いましょう!

商品購入までのスムーズな導線

欲しい商品が探しづらかったり、商品を購入するまでのクリック数が多かったりと、
購入までのプロセスが煩雑だと、ユーザーはサイトを離れてしまいます。
わかりやすいサイトの構造、スムーズな購入プロセスを意識して、
サイトのUIデザインを工夫しましょう。
これによって、カゴ落ち(商品をカートにいれた後にユーザーが離脱してしまうこと)を減らすこともできます。

カゴ落ちについては以下の記事をご参照ください。
カゴ落ちとは?基本データから原因と改善方法までを解説

あらゆるデバイスでも使いやすいサイトにする

昨今、PCだけではなくスマホ上でECサイトを利用する人が増えています。
そのため、モバイルサイトの改善があまりなされておらず、
スマホではわかりにくく表示されてしまうようだと、ユーザーは購入まで至りません。
PCサイトの改善はもちろん、モバイルサイトの改善も忘れずに行いましょう。

サイト速度を上げる

サイトの表示が遅いことはユーザーにとって大きなストレスとなります。

スムーズにサイトが表示されるようにシンプルなサイト構造とデザインにする、
またWebサイトの表示速度を上げるツールを利用するなどの施策が効果的です。

サイトの信頼度を高める

サイトへの信頼感が得られないと、ユーザーは商品を購入してくれません。

他ユーザーからのレビューを搭載したり、FAQ(よくある質問)のコーナーを設置したり、利用規約やプライバシーポリシーをわかりやすく表示したりなど、
サイト自体を信用してもらえるような施策が必要です。

ECサイト改善施策:客単価の増加

客単価を増やすには、1ユーザーあたりの購入数を増やす(クロスセル)、または
高単価商品を買ってもらう(アップセル)、という二つの施策を検討する必要があります。

1ユーザーあたりの購入数を増やす

この場合は、「〇〇円以上のご購入で送料無料」といったキャンペーンの他、
「この商品を購入した方は、こちらも購入しています」という表示などの
おすすめ機能が有効です。

ユーザーが最初から欲しいと思っていた商品に加えて、
関連商品も合わせて購入してもらうことで、客単価が上がるうえに、
サイトへの満足度にも繋がります。

高単価商品をおすすめする

この場合は、ユーザーがある商品を購入しようとしている際に、
機能性の高い類似の高単価商品を紹介するのが有効です。

例えば、パソコンを販売するサイトにおいては、ユーザーが商品を選ぶ際に、ストレージやスペックをより良いグレードのものに変更できるカスタマイズオプションなどが表示されます。
こうすることで、顧客のニーズに合わせて客単価を上げることができます。

ECサイト改善の手順

ここまで、ECサイト改善の効果的な施策について紹介してきました。

では実際にどのような手順でECサイトを改善していくのでしょうか。

1.ECサイトの課題を特定・分析
2.改善後の数値目標を設定する
3.改善施策の検討・実践
4.結果の検証

そのステップは大きく分けて4つです。

1.ECサイトの課題を特定・分析

まず初めに、自社ECサイトのどこに問題があるのかを正確に把握・特定しましょう。

実際の集客・CVR・客単価を確認するには、「Google Analytics」や「Google Search Console」などの分析ツールを利用するのがおすすめです。
集客・CVR・客単価の三つの要素のどれが問題なのかを知ることで、
その後の施策の方針が大きく変わるので、このステップはとても重要です。

2.改善後の数値目標を設定する

次に、改善による数値目標を設定します。
「売り上げを上げる」「訪問数を増やす」といった大まかな目標ではなく、
「1ヶ月で〇〇万円売り上げる」などの具体的な数値化された目標の方が、
施策を検討しやすいです。

3.改善施策の検討・実践

定めた数値目標を達成するために、実際の施策を検討し、実践します。
そのサイトが抱える問題に応じて、上で説明したような具体的な施策を検討しましょう。
その後、実行した上で、新たに出てきた改善点などは記録しておくことが大切です。

4.結果の検証

改善策を実行した後の結果を測定し、その有効性を検証します。

その施策がどのような影響を及ぼしたのか、プラスに働いたのかどうかなど、様々な視点からその結果を分析しましょう。
特に、ページビュー数やセッション数、コンバージョン数、コンバージョン率が重要な指標となります。
この検証結果を元に、次の改善施策を考えていきます。

ECマーケティングについては以下の記事をご参照ください。
ECマーケティングとは?基礎知識や業務内容を説明します。

ECサイト改善のコツ4選

以下では、改善を行う中で押さえておきたいコツを4つご紹介します。

・最初に訪問されることの多いページを確認
・各広告の有効性を分析
・アクセスに使用されるデバイスの確認
・ボリュームゾーンでのCVR分析

それぞれ詳しく説明します。

最初に訪問されることの多いページを確認

多くのユーザーが最初に見たページがトップページ以外であるときは、その理由と、そのページへの流入経路を分析します。これによってユーザーの興味や傾向を捉えることができます。

各広告の有効性を分析

Webサイトにアクセスするには様々な経路があります。

ユーザーがWeb広告から流入しているのか、SNSでの集客からなのか、自然検索から(SEO対策の成果)なのか、他サイトのリンクからなのか、などです。

流入の低い経路の広告を強化することで、全体の訪問数を上げることができます。

アクセスに使用されるデバイスの確認

ユーザーがどのデバイスからアクセスしているのかを知ることで、
サイトデザイン改善の優先度を決めることができます。

例えば、多くのユーザーがスマートフォンからアクセスしているとすれば、
モバイルサイトの改善を優先したほうが良いでしょう。

ボリュームゾーンでのCVRの分析

サイト上で多くのアクセスを集めているボリュームゾーンでのCVRを分析しましょう。

ボリュームゾーンであるのにも関わらず、CVRが低いページを分析することで、ユーザーのニーズが低い商品を明確にできたり、そのページに購入への導線を増やすなどの施策を行えたりします。

ECサイトの運用フローについては以下の記事をご参照ください。
ECサイトの運用フローを徹底解説!運用のポイントもご紹介します

ECサイト改善の成功例3選

では実際に、成功を収めているECサイトを3つご紹介します!
サイトのデザインや構造など、ぜひ参考にしてみましょう。

資生堂

資生堂の2021年12月期におけるEC売上高は3,500億円に達します。
成長率は前期比で20%以上を誇りWeb広告でのマーケティングを中心に売り上げを伸ばし続けています。
商品の販売だけでなく、美容に関するコラムの掲載や、パーソナルカラーや顔の3D分析で似合うメイクを見つけられる機能など、ユーザーが興味のあるコンテンツを配信しているのが特徴です。

ユニクロ

ユニクロ公式オンラインストアでは、ユーザーが使いやすいようなシンプルなサイト構造になっている上、商品を新作商品、期間限定価格商品、値下げ商品などのカテゴリーごとにまとめたページを用意してあります。
2022年8月期において、ユニクロのEC売上高は1309億円にのぼります。

カメラのキタムラ

カメラのキタムラのECサイトでは、商品の保証についてや、下取り・買取について、わかりやすく説明をしているので、ユーザーからの信頼をしっかりと得ています。
また、メルマガ配信を利用して、ネットショップ限定のクーポン配布や、セールのお知らせなどを随時配信しており、リピート率向上の工夫もしています。

まとめ

この記事では、ECサイトの改善手順やコツをご紹介しました。
ECサイトは構築してからも常に分析・改善をしなければならないことがわかりますね。
実際の成功事例なども参考にしながら、ECサイトの売り上げアップを目指しましょう!

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株式会社ウィズワーク / 代表取締役社長
杉村 昌宏
監修者写真
1971年生まれ。 京都大学理学部を卒業後、大手総合商社に入社。衛星放送ビジネスなどの事業開発を手がける。2000年にリクルートへ入社。ネット事業などの企画、システム開発を担当。 2007年にクロス・マーケティングへ入社。2012年同社取締役就任(現任)。2014年クロス・マーケティンググループ取締役就任(現任)。 2019年にクロス・マーケティンググループの新規事業としてウィズワークを設立し代表取締役社長に就任。 クライアント企業におけるマーケティング領域での活動に、競合他社にはない「 コミュニケーション力と、確動性を備えた、高度ディレクター人材」「 マーケティングフレームと定量分析に基づいた、的確な運用提案力」を強みとしたデジタルアウトソーシング事業を展開している。